趣意書:

冷戦終結後、米・ロシアによる核戦争の脅威は大きく減少し、両国 間の核軍縮は現実となりましたが、そのプロセスの進展は大幅に遅れています。また、 核兵器の解体は核物質管理という新たな安全保障問題を生み、核科学者や核物質の流出問題も深刻さを増しています。一方、インド・パキスタンの核実験、イラ クや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核疑惑とミサイル開発問題は、依然として核やその運搬手段の取得、技術移転が、世界の安定化にとって脅威であるこ とを示しています。こうした核兵器およびその他の大量破壊兵器の研究・開発において、科学者の果たしてきた役割を無視することはできません。加えて昨今で は、サリン・ガス事件のように、テロリズムに参加する科学者の存在も大きな懸念材料です。けれども核戦争防止や核軍縮・核不拡散問題等、国際平和の実現に 向けても科学者は非常に重要な役割を果たしてきました。つまり核開発を含めた軍事兵器に係りうる科学者は、極めて重大な責任を担っているのです。

原子力ならびに科学と政治の関係を研究してきた私たちは、こうした問題に科学者が個人の立場からどのように関与できるかを考え「科学者 平和誓約運 動」を始めることにしました。国としても市民としても強く非核を願っている日本から運動を始める意義も、非常に大きいと考えています。また、できるだけ多 くの方の参加と対話を促すため、本運動は原子力民生利用について、推進・反対のいずれの立場もとらないこととします。

運動はインターネットを通じて行い、署名者数を随時発表しますが、署名者の匿名性は本人の意志 を確認の上、原則確保されます。署名者には誓約カードが送られます。

平成11年7月31日
科学者平和誓約運動 発起人代表幹事
鈴木達治郎
スー ザン・ピケット